理事長挨拶

 財団法人光線研究所は、昭和2年に前身である光線治療室を開設し、昭和16年に当時の文部大臣より学術研究財団として許可され事業を開始しました。戦後の混乱が一段落した昭和25年には東京都新宿区大久保に附属診療所を開設し、可視総合光線療法の臨床研究および可視総合光線療法による治療を本格的に開始しました。以来、本邦における光線療法普及の先駆者として、本療法によるさまざまな難病性疾患の治療や健康保持などを希望される全国の患者様のために全力を傾注し可視総合光線療法の普及振興を行い、平成25年4月に一般財団法人光線研究所へと移行して本日に至りました。
 医学および生命科学は著しい発展を遂げ、新たな病気の診断法や多くの治療手段が登場してまいりました。しかし、本邦における有病率は依然として高い状況のままです。今後ますます超高齢化が進み、文明の進歩や生活環境の変化とあいまって、さまざまな疾病が増加することも予測されます。こうした時代を生きる私たちにとっては、健康を維持しながら「生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)」を高めることが大切であり、どうすれば「死ぬまで健康で自立した生活」ができるか、自分自身の責任において真剣に考えていくべき課題と言えるでしょう。
 一般財団法人光線研究所は、当所で考案・研究・実践している90余年の歴史を有する光線療法を「可視総合光線療法」と命名致しております。可視総合光線療法は、治療用カーボン電極をアーク放電させることにより発生するフルスペクトルの光線と輻射熱を生体に照射供給する治療法であり、人間の身体が本来持つ免疫力を活性化して、自然治癒力を賦活させるように働きかける効果があり、現代人を悩ませる多くの疾病に対して幅広い対応をするものと考えます。また、患者様やそのご家族が簡単かつ安価に行える治療法であり、現代にこそなくてはならない優れた治療法です。
 可視総合光線療法は、一般財団法人光線研究所附属診療所および全国各地の臨床治療現場で、さまざまな疾病に対して治療実績を積み重ね、信頼を築き上げてまいりました。今後も疾病治療、そして健康維持や疾病予防に大きく貢献できるものと確信しております。

一般財団法人光線研究所理事長
医学博士  黒田 一明